猫と小説と煩悩と

BL小説書きの日記です。内容にBLを含みますので、閲覧にはご注意下さい。

 

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J庭お礼&フリーペーパー分SS 

昨日はJ. GARDEN39に参加してきました!
人生初サークル参加に初同人誌作りと、てんてこまいでしたが、
周囲の皆様のご助力のおかげで、とてもとても楽しく参加させていただきました。
スペースにお立ち寄りくださった皆様、本当にありがとうございました。

『白狼王と愛嫁の初夜』の通販については、只今委託販売の申請をしています。
通販開始になりましたらまたこちらとツイッター等でお知らせさせていただきます。
オーク攻め合同誌『THE ORK』につきましては、以前お知らせした通り、
コミコミスタジオさんにて通販をお願いしております。

http://www.comicomi-studio.com/home.html

当日はこちらの合同誌が完売となり、折角スペースまで足をお運びいただいたのに、
買えずじまいの方もいらして、大変申し訳ありませんでした。
よろしければこちらの通販をご利用いただければ幸いです。
今井先生との渾身のオーク攻め、楽しんでいただけたら嬉しいです!


私個人で出した『白狼王と愛嫁の初夜』も、おかげ様で搬入分ほぼお買い上げいただけました。
こんなにお手に取っていただけるとは思っていなかったので、とても嬉しかったです。
お声がけ下さった方もたくさんいらして、これからの励みになりました。
本当にありがとうございました。
フリーペーパーもお配りしたので、同じ内容のものを投下しておきます。
お楽しみいただけたら幸いです。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


『白狼王の愛嫁』番外編 ~愛嫁のお昼寝~

 ラシードがその光景に出くわしたのは、あるうららかな午後のことだった。
「……なにをしているんです、陛下」
 いつもの通り、ウルスに目を通してもらう書類を小脇に抱え、執務室へと入ったラシードは、ソファの前に膝をついている主に首を傾げた。
「一体……」
「……静かにせぬか」
 声をかけると、ウルスは振り返りもせず低い声でそう言う。ひょい、とウルスの肩越しにソファを覗き込んで、ラシードはああ、と合点した。
 瀟洒な猫足に、落ち着いた深い緑色の革張りのソファには、先日この国の王妃となったばかりの少年が眠っていた。大きなソファの上で小さな体を丸め、すうすうと規則正しい寝息を立てている。
「……このまま寝かせてやろう」
 金色の瞳を細め、グルグルと喉を鳴らしながら黒い爪の先でそうっとアディヤの前髪を梳くウルスに、ラシードは内心苦笑しながらも、ハイと頷いた。
 生真面目なアディヤが執務室で眠り込んでしまうのは、大概その前の晩にウルスが無茶をしたからと相場が決まっている。夫婦生活にあまり口を出すのもどうかと、度が過ぎない限りは――あの初夜の翌朝はさすがに説教せざるをえなかったが――子細を聞かず、目を瞑っているラシードだが、王がどれほど妃を愛しているかは、そのやわらかな眼差しで一目瞭然である。
(……陛下がこれほど誰かにお心を預ける日が来るとは)
 可愛い、愛しいと、細めた目で新妻を愛で続けている主を見やって、ラシードはそっと書類を机の上に置き、部屋の外にいる衛兵に命じてブランケットを持ってこさせた。
 獣人の中でも優れた嗅覚を持つウルスは、人の心の機微が読める。その特別な能力に加えて、国王という重責を若くして担ったウルスは、心から誰かを愛することはできないのではないかと、ラシードはずっと案じていた。
 だが、それは杞憂だった。
(杞憂でよかった。……アディヤ様が陛下を愛して下さって、本当によかった)
 陛下、と小さくウルスを促して、広げたブランケットを小さな王妃の体に掛ける。と、その時だった。
「ん……」
 身じろぎしたアディヤが、ラシードの腕を掴む。驚いて固まってしまったラシードだが、むにむに、と顔をしかめたアディヤは、そのまままた眠りに着いてしまった。
 隣のウルスの気配が、一気に凍りつく。
「ア……、アディヤ様……?」
 この手を離して下さい、と内心うろたえつつ、ラシードはアディヤを起こそうとした。――しかし。
「……よい。疲れておるのだろう」
 非常に不愉快そうで、不本意そうで、不機嫌極まりない唸り声が、隣から聞こえてくる。
「そのまま寝させてやれ」
「……大人げないですよ、陛下」
 あまりの心の狭さに呆れてそう言うラシードに、ウルスがフンと鼻を鳴らす。
「なんとでも言え。私はアディヤのことに関しては誰にも譲れぬのだ」
「ですが……」
 不可抗力なのに、とラシードがそう言いかけたところで、またもやアディヤがむにむにと顔をしかめだす。
「……アディヤ様?」
「ちがぅ……」
 ラシードの呼びかけに、むー、と嫌そうにぎゅうっと眉間を寄せた王妃は。
「ん……」
 ぽい、とラシードの腕を放り出すなり、隣でふっこふっこと揺れていたウルスの尾を掴んだ。
「ウル、ス……」
 ぎゅっと両腕で雪のように白い王の尾を抱え込み、ふにゃりと幸せそうな笑みを浮かべる。うにゃうにゃと不明瞭な言葉を発しながら、すう、とそのまま眠りについたアディヤに、ウルスがやおら天を仰いだ。
「……っ! ……っ‼」
「……お察しします」
 咆哮を上げたいのを必死に堪えているのだろう。嫁に萌えすぎて悶えている主の心中を推し量って、ラシードは肩を竦めた。
「どうぞこちらに、陛下」
 ソファの横に、背もたれのない小さな椅子を運んで、ラシードはそこにウルスを腰かけさせた。これならアディヤがウルスの尾を抱き枕にしたままでいられる。
「さて、ではこちらの書簡からお願い致します」
 ぽん、と書類の山から書簡を抜き出して渡したラシードに、ウルスが恨めしげな目を向ける。
「……仕事はさせるのだな」
「当たり前です。さ、アディヤ様といちゃつきたいのでしたら、さっさとこの山を片づけて下さい」
 分かった、と白狼の王が渋々唸る。
 謹言な近衛隊長の口元には、今日も苦笑が浮かんでいた。

~J.GADEN39 フリーペーパー~
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