猫と小説と煩悩と

BL小説書きの日記です。内容にBLを含みますので、閲覧にはご注意下さい。

 

J.GARDEN42参加のお知らせ 

イベント参加のお知らせです。
3月5日、サンシャインシティにて開催のJ.GARDEN42に参加致します。
スペースはBホール・市松の間・し10bです。

新刊は今回2種になります。


約束

「白狼王と恋妻の約束」(48P・400円)

商業誌「白狼王の恋妻」の番外編を2編収録。
「遠き日の約束」
 白狼王ウルスには、かつて母と交わした約束があった。
 王位を継ぐ前、少年時代に交わされたその約束とは……。
 「恋妻」の本編冒頭へと繋がるウルス視点のお話です。
 前作「白狼王の愛嫁」のシーンの一部も出てきます。

「未来への約束」
 アウラガ・トムの噴火もおさまり、ようやく生活が落ち着いてきた二人。
 しかし、ウルスは何故かアディヤを避けだして……。
 時系列的には本編中、まだアディヤが妊娠中の出来事になります。
 相変わらず甘々な二人をお楽しみ下さい。

※こちらの『白狼王と恋妻の約束』は再版はしない予定です※


再録集

「白狼王の愛嫁番外編 再録集Ⅰ」(84P・600円)
 商業誌番外編同人誌の再録集になります。

収録内容
・「白狼王と愛嫁の初夜」
・「白狼王と恋妻の約束」
・J.GARDEN39と42にて配布した無料ペーパーのSS
※書き下ろしはありません※
※完売しても随時再版予定です※


その他、既刊『サーベルタイガーの蜜愛』(52P・400円)と、無配ペーパーをご用意しています。
既刊についてはコミコミスタジオさんで通販もご利用いただけます。
新刊2種も予約開始になっていますので、通販組の方はこちらをご利用下さい。

コミコミスタジオさん



また、今回は当日会場にて新刊2種をセットでお買い上げの方にノベルティをお渡しする予定です。
ノベルティはチロルチョコになりますv

ノベルティ


味はミルクチョコのみです。
柄は3種ありますが、1セットにつき1個のみのお渡しになります。
基本的に柄はお選びいただけませんのでご了承下さい。
(どうしてもこの柄がいい!というご希望がありましたらその場でお申し出下さい。柄が残っている場合は対応致します)
また、申し訳ありませんが、今回のノベルティは新刊どちらか片方のみお買い上げの方にはお付けできません。
というのも、今回のノベルティは、2種お求めの方になにかしらお礼ができないかなと思ってのご用意なのです。


今回出す再録集に書き下ろしはありません。
なので、既に『白狼王と愛嫁の初夜』をお持ちの方は『白狼王と恋妻の約束』だけ、
『白狼王と愛嫁の初夜』をお持ちでない方は『再録集』だけお求めいただければ、
今まで同人誌で出した番外編はすべて読める仕様になっています。
それでも再録集を出そうと思ったのは、以前出した『白狼王と愛嫁の初夜』が完売してしまったからです。

前回のJ.GARDEN41で『初夜』が完売した際、何人かの方から再版をというお声をいただきました。
ですが、特殊加工をしているため、再版となるとまとまった数を刷らなければならず、それは難しい。
そのため、今回新刊で出す『白狼王と恋妻の約束』を収録し、再録集としました。
再録集に新刊で出すものまで収録してしまうのはどうなのかなとか、
とりあえず今回は『約束』だけで、再録集は次回出した方がいいのではとか色々迷ったのですが、
私自身、『初夜』を読みたいと言ってくださる方に少しでも早くお届けしたいという気持ちが強くて、この形になりました。
そしてこれは私のこだわりの部分になってしまうのですが、再録集に書き下ろしはできるだけ付けたくないのです。
書き下ろしのためにお求めいただくのは申し訳ないなと思うので。
でも、書き下ろしがなくてもどちらも買います、というお声もあって。
そういう方になにかしらお礼をしたい、でも書き下ろしを付けたら本末転倒だしと思い、今回ノベルティを作ってみました。
チョコ1粒程度なのですが、むしろその程度だったら書き下ろしのない再録集はいいかな、
という方も無理をして買わずに済むかな、と。

セットでお求めいただけるのはもちろん嬉しいですが、
「約束」の方だけでも、「初夜」はもう読んでいただけてるんだなと分かるし、
再録集の方だけでも、どこかで知って新しく読んで下さったのかなと思うので、とてもとても嬉しいです。
なので、ご遠慮なく、お財布や本棚の余裕とご相談の上、お求め下さればと思います。


また、今回はスペースのディスプレイも頑張る予定です。
現在こんな感じのお花を作っています。

お花

今回ノベルティで使わせていただいたマスコット、実は以前読者さんからプレゼントでいただいたものなのです。
とても可愛く作っていただいたので是非スペースに飾りたい、
でもそれならせっかくだから他になにかできないかなと思い、フェルトでお花を作ってみました。
このお花については、14時以降に来てくださった方にプレゼント致します。
裏側にマグネットが付いているので、冷蔵庫等に貼れる仕様です。
残ってしまっても他に使う予定がないので、ご遠慮なくお声がけ下さいね。
お花は選べますが、ノベルティの柄にもなっているマスコットはお譲りできませんのでご了承下さい。
なお、ディスプレイは撮影可ですが、お手は触れないようにお願いいたします。
撮影時は混雑時や人の映り込み等、なるべくご配慮いただけたら大変ありがたいです。

当日はサインも承りますが、前回だいぶ混乱してしまったので、
申し訳ありませんがこちらも14時以降にお願いいたします。
また、サインにはお名前(HN可)を入れさせていただきます。
どなた様にも一度お名前を別紙に書いていただいた上で承りますので、どうぞご了承下さい。
ノベルスや文庫を持ってきて下さる方もいらっしゃるのですが、お荷物になってしまうと思うので、
ご感想のお手紙にご住所を添えていただければ、重複してしまって申し訳ありませんが、
後日喜んでこちらからお返事と一緒にサインを入れたものをお送りします。
ついでにご感想もいただけたら……!という目論見なので、ご遠慮なくそちらの方法で!(笑)
差し入れもとても嬉しいですが、そろそろ食べきれなくなるかな……という感じなので、
是非手ぶらでいらして下さいね。
新刊を読んでいただけるだけで嬉しいので、どうぞお気持ちだけで!


長くなってしまいましたが、ややこしかったかもしれないので大事なことだけもう一回。

・再録集に書き下ろしはありません。
・既に『白狼王と愛嫁の初夜』をお持ちの方は『白狼王と恋妻の約束』だけ、
 『初夜』をお持ちでない方は『再録集』だけお求めいただければ、
 今まで同人誌で出した番外編はすべて読める形になっています。
・当日会場にて『白狼王と恋妻の約束』と『再録集Ⅰ』をセットでお買い求めの方に、チロルチョコをお渡しします。

ご不明点があればご遠慮なくお問い合わせ下さい。
ツイッターが一番反応が早いです。

前回の反省を踏まえ、ノベルティも新刊も多めにご用意していますが、
もうごゆっくりいらして下さいとは言いません、というか言えません。
なので、お求めの方はどうぞ早めにいらして下さい……! 私もお渡し頑張ります!
当日はスペースにてお待ちしています。よろしくお願い致します!

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告知【文庫】 

ちょっと早いのですが、新刊発売のお知らせです。
2月25日にキャラ文庫さんより、『伯爵と革命のカナリア』が発売になります。
イラストは穂波ゆきね先生です。
今回は受けの子が有翼人種で、背中に翼が生えている設定なのですが、
穂波先生の繊細で優しいタッチで翼を描いていただけるのが嬉しくて!
おまけにキャラ文庫さんはカラーの口絵が2枚という豪華仕様なので、
受けの可愛い少年時代と美しい翼とをお楽しみいただけます……!
本文中のイラストも素敵なので、是非ご覧下さい!

お話としては、某革命っぽい感じで、歴史ファンタジーなお話になります。
カナリアと呼ばれる有翼人種が人間から差別され、迫害されている世界。
金色の髪と碧い瞳を持ち、歌が得意なカナリアたちの中、
珍しい黒髪黒瞳に生まれついたノワールは、幼い頃に人買いにさらわれ、
見せ物小屋で歌を歌わされていた。
声が嗄れ、娼館に売られそうになっていたノワールだが、
そんな時、シルヴェストルと名乗る伯爵が現れ、ノワールを買い取る。
最初は見た目が怖そうなシルヴェストルに怯えていたノワールだったが、
やがて彼の真意と愛情を知る。
そして成長したノワールは、やがて革命の渦中に身を投じることになり……。

攻めのシルヴェストルは伯爵ですが、貴族というより実業家っぽい感じです。
見た目が怖そうなのに本当は過保護な攻め、という大好きなパターンなのですが、
今回はその中でも執着寄りな感じかな?
受けの少年時代からそばにいる保護者的な攻めをずっと書きたかったので、
過保護なシーンはとても楽しく書きました。
受けのノワールは、純粋無垢なカナリアです。
なんというか、囲い込まれて過保護にされて育ったらこうなるよね、という感じ(笑)
ノワールは書いている内に、どんどんシルヴェストルのことが大好きな子になっていって。
攻めが受けのことを好きでたまらない、というのも大好物ですが、
受けが攻めのことを好きでたまらない、というのは最近あまり書いていなかったので、
とても新鮮でした。
物語が革命を起こすお話なので、脇キャラもいつもよりちょっと多めかな?
中でもお気に入りは、攻めの伯爵家に仕える執事のハインリヒさんです。
ロマンスグレーで優しくて仕事ができて紅茶淹れるのがめっちゃ上手という、
一家に一人ほしい執事です。私もほしい。
他にも、二人を見守る攻めの幼なじみや、その美貌で男を手玉にとるカナリア仲間、
革命の中心人物である記者など、どのキャラも楽しく書きました。
通算二十冊目の本になります。
お見かけの際はお手にとっていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします!

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告知【ノベルス】 

明日19日、リブレさんより『白狼王の恋妻』が発売になります。
なんというか、本当に感慨深くて、なにから書いたらいいのか分からない……。
前作の愛嫁は、私にとって本当に特別で、とても大事なお話で。
続編をというお話をいただいた時に、嬉しさと同時にとても緊張したことを覚えています。
いろんな意味で、こうして形になるのをずっと待ち望んでいたので、
本当に嬉しいし、やっぱり緊張しています。

イラストは前作に引き続き、葛西リカコ先生がお引き受け下さいました。
今作も一枚一枚精緻で美麗なイラストばかりで、
特に表紙の刺繍は本当に刺繍されているかのように繊細です。
もう本当にため息ものの美しさなので、じっくり見ていただきたい……!
前作に引き続き美しいウルスの被毛だったり、
続編だからこそのアディヤがウルスに安心して身を預けている雰囲気だったりと、
ああ、二巻目なんだなあとじんわり実感して嬉しくなるような表紙にしていただけました。
口絵もものすごく綺麗なんですよ……。
甘々で幸せで、素晴らしい体格差萌え、もふもふ萌えを感じていただけると思います。
いろいろ試練も多い本作ですが、作中の挿し絵ではアディヤがウルスのそばにいて、
前作よりリラックスした表情をしているのが、作者としてはとても嬉しかったです。
葛西先生、美しいイラストの数々を本当にありがとうございました。

あらすじである程度のネタバレにはなっているのですが、
今回はその他にもいろいろ、本当にいろいろなことが起きます。
どうしてここまで詰め込んだかというと、生意気なことを言うようでちょっと気が引けるのですが、
ただ人気が出たから書きました、というような続編にはしたくなかったからです。
一つの困難にだけネタを絞ることもできたかもしれない。
他のネタはまた続編を書けるように取っておいた方が賢い選択なのかもしれない。
でも、自分にとって特別なこの作品には全力で向き合いたいし、
手を抜きたくないなという思いから、全部を詰め込みました。
特に、今回の恋妻は、前作をご購読くださり、
続編をとお声を上げてくださった方々のおかげで出せたお話です。
ご恩返しにならなければ意味がないし、
前作を好きと言ってくださった方々に楽しんでいただけなければ価値がない。
とはいえ、私も書いている時は楽しくて、
また彼らのことを書けるのが嬉しくて、夢中で書いていました。
今回彼らには子供ができます。
続編をというお話をいただいた時に、真っ先に悩んだのがこの点でした。
彼らに子供までできてしまったら、BLがBLである意味がなくなるんじゃないか。
前作を気に入って下さった方の中には、妊娠ものが地雷の方もいらっしゃるかもしれない。
でも、ウルスとアディヤには、恋人同士としてずっと寄り添っていくのはもちろんだけれど、
もっと絆が深まるような関係になっていってほしい。
彼らを幸せにしてあげたい。
悩みながらも書いてく中で、安易な気持ちで書いたらいけないと思わせてくれたのは、
今回もたくさん助けてくださった担当さんです。
ちゃんとBLとしてのお話をキープしつつ、ウルスとアディヤに幸せな贈り物ができたのは、
担当さんのおかげだなと思います。
いつも支えてくださって、本当にありがとうございます。

なるべくネタバレを避けようとすると、一カ所だけに踏み込んだ日記になりますね……。
読み返すと自分でも思い入れが強すぎてちょっとお恥ずかしいのですが、
でもそれくらい大事に大事に書いたお話になります。
盛りだくさんな出来事に呑まれないよう甘々成分もてんこもりに、
というか、これは書いていたら勝手にてんこもりになった感が否めないかな(笑)
ウルスはアディヤがなにしてても可愛くて仕方ないし、泣くアディヤには絶対勝てないので。
どのシーンを振り返ってみても、楽しんでいただけたらいいな、という思いでいっぱいです。
お見かけの際は是非お手にとっていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします!

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告知【文庫】 

ルチル文庫さんより、『エルフ王と愛され子育て』が発売になりました。
イラストは石田要先生です~。
私の場合、イラストの先生が先に決まっていることが多く、
この先生だったらこのキャラ、という形からプロットを作ることが多々あるのですが、
今回もこのパターンです。
石田先生の美形攻め様を見たい一心でのエルフ王、
石田先生の可愛いちびっ子を見たい一心での子育てものです(きっぱり)
作中の挿し絵も美しいのですが、特に口絵はもう是非見ていただきたい……!
いろんなところで言ってますが、ほんとに素敵すぎて昇天しそうです。
今回コミコミさんと電子書籍とで特典のSSを2種書いたのですが、
書いたのがこの口絵をいただいた後だったので、
思わずどちらにも手の甲にキスするシーンを入れてしまいました。
是非是非うっとり眺めていただけたらと思います……!

お話としては、エルフの王様×幼稚園の先生の異世界子育てものになります。
幼稚園教諭の尚人は、ある日受け持ちの園児、礼音から「ママになって」とお願いされた途端、
目映い光に包まれ、エルフの世界へとトリップしてしまう。
目の前に現れた耳の長い美丈夫ルシウスは、礼音の養父であり、エルフの王だった。
礼音に厳しくあたるルシウスに、最初は反発を覚える尚人だが、
次第に彼の不器用な優しさに惹かれるようになり――。

攻めのルシウスは、美形で魔力も強い割に不器用な王様です。
詳しくは本文を読んでいただければと思うのですが、物理的にもめっちゃ不器用(笑)
スペック高いはずの人が不器用というのがたまらなく好きなので、
そういったシーンはとても楽しく書きましたが、
王様らしく決めるとこはちゃんと決めてくれたので、糖度もなかなか高いんじゃないかな。
一点心残りは、せっかくのエルフだから、弓を使うシーンも入れたかったなーと。
今回は王様ということと、子育てものということで、魔法寄り仕様になっています。
あと、ルシウス様は弓より魔法かなって……。不器用だから……(笑)
どこかでまたエルフを書けたら、今度はがっつり弓を使うシーンを書きたいです。
受けの尚人は、ある意味ごく普通の子になるよう心がけて書きました。
過去に悲しい出来事があって、そこは彼の抱えるコンプレックスになっているのですが、
そこ以外は普通の子供好きな優しい先生というイメージです。
あと、今作はあちこちに子供が出てくるのですが、小さい子を書くのも楽しかったです。
特に尚人先生のことが大好きな礼音くんは、書いててにまにましっぱなしでした。

美しいエルフの世界で、可愛いちっちゃい子に癒される優しいお話になったかな、と思います。
お手にとっていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします!

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J庭41お礼&フリーペーパー分SS 

J.GARDEN41に参加してきました。
今回で3回目のサークル参加となりましたが、今までにない、嵐のようなひと時でした。
いつもは開場してから少し心の準備をする時間があるように感じていたのですが、
今回はそれがまったくなく。
開場してすぐお客様がいらして、うわぁああってなって、
最初の一時間はほぼずっと、うわぁあああってなってました(日本語とは)
結局新刊も既刊も搬入分はすべて売り切れとなってしまい、
ごゆっくりどうぞとか言っておきながら……と反省しきりでした。
売り切れって嬉しいんだろうなって他のサークルさんを見て思っていたのですが、
確かに嬉しさもあるけど、それ以上に申し訳なくてたまらなかったです。
読みたいって言って下さる方にお渡しできないなんてと、すごく悔しい思いをしたので、
次回はもっと搬入数を増やそうと思います。
折角足をお運びくださったのに、ご用意できなかった皆様には本当に申し訳ありませんでした。
新刊『サーベルタイガーの蜜愛』は、コミコミスタジオさんにて通販を委託しております。

http://www.comicomi-studio.com/boys/mainFrameShowInit.do?share_frame_url=boys/goodsGenreLongReleaseSearchShowInit.do?share_genre_type=0006

現在在庫切れになっていますが、追納の手配をしております。
販売再開され次第、Twitter等でお知らせさせていただきますので、よろしくお願い致します。
次回J庭42にも参加できたら持っていきますね。

既刊『白狼王と愛嫁の初夜』と『5年後のライオン彼氏達』は、
おかげ様で通販分もイベント分も完売しました。
再版の予定は今のところありません……ごめんなさい!
たくさんお手に取っていただき、ありがとうございました。


今回お配りしたフリーペーパーのSSも上げておきますね。
ブラコンな兄上に手を焼いてるベルカントさんのお話です。
作中のマスコットは、以前読者さんから白狼王のウルスとアディヤのマスコットをいただき、
それがあまりにも可愛かったので、そこからヒントをいただいたものです。
お楽しみ下さいv


『サーベルタイガーの獣愛』番外編 
~ブラコン兄上の操り方~

「ルシュカ……。ルシュカは今頃、どうしているだろう……」
 窓の桟に肘をつき、茜色の空を見上げてはため息をつく若き王を見やって、ベルカントは肩を竦めた。
「……そろそろ国境にさしかかる頃かと」
「なあ、ベルカント。早馬を飛ばして見送りに……」
「駄目です。それにどうせ間に合いませんよ、セリク様」
 にべもなく却下する腹心に、セリクがケチ、とわざとらしく唇を尖らせる。ケチって、とベルカントはこめかみを押さえた。
 セリクの弟であるルシュカが、新王の戴冠式に参列するため、夫である獣人族の族長ディオルクと共にこのカーディアを訪れたのが、今から二週間前。
再会を喜んだセリクは弟を引き留め、二人は数日王宮に滞在していた。だが、族長とその妻が長く集落を不在にはできない。
別れを惜しみつつ、ルシュカが帰ったのが数日前。重度のブラコンである王は、それからずっとこの有様である。
 新王に即位したばかりのセリクの元には、他国の使者が次々訪れている。公務は問題なくこなしているものの、合間合間にこうも気もそぞろでは困る。
 ため息をついたベルカントを後目に、セリクが呟く。
「お前はいいよなあ。ルシュカの花嫁姿、ちらっとでも見ることができたのだろう? オレも見たかったなあ」
「……セリク様」
「ルシュカはきっと、どんな姫にも負けないくらい美しかっただろう? 弟を嫁に出すのは業腹だが、せめてそれを祝うくらいはしてやりたかったのになあ」
 ルシュカがディオルクと婚礼を挙げた時、セリクは捕らわれの身であった。
ルシュカの花嫁姿はもちろん、二人の婚姻も後から知ったセリクは、それが悔しくてたまらないのだろう。ルシュカの花嫁姿を垣間見ることができたベルカントに、毎日のようにぼやいている。
 とはいえ、ベルカントもその時は大怪我を負っていて意識が朦朧としていたため、見たと言えるほどではない。再度ため息をつき、ベルカントは仕方がないと懐に手をやった。
「セリク様、こちらを」
 ベルカントが差し出したものを見て、セリクが目を見開く。こほんと咳払いして、ベルカントは注釈をつけた。
「滞在中、獣人族の花嫁衣装についてディオルクに聞いておいたのです。……なるべく忠実に再現しました」
 差し出したのは、フェルトで作られたマスコットである。
青いヴェールと純白の獣人族の花嫁衣装をつけたそのマスコットは、ルシュカを模したもので――。
「……お前、どこにこんな特技隠してたんだ」
 ベルカントからマスコットを受け取ったセリクが、感心しきりといった様子で唸る。
「しかも、なんだか随分作り慣れていないか?」
 二頭身のデフォルメは愛らしく、縫い目もきっちり揃っている上、レースが使われた衣装には刺繍まで施されている。
 しげしげと眺めては、おお、と感嘆の声を上げる王に、ベルカントは少々気恥ずかしくなりながらも答えた。
「妹にせがまれて、時折ままごと遊び用の人形を作ってやっているのです」
「そういえば、お前は妹とは随分年が離れていたな……」
 納得したセリクが、両手でマスコットを掲げ、叫ぶ。
「気に入った!」
「……そうですか、よかったです」
「可愛い‼」
「……どうも」
「もっと作れ‼」
 最後の要求に、ベルカントはため息をついた。
「……そう仰ると思っていました」
 可愛いもの好きなセリクに、今まで手作りのマスコットを見せなかったのは、見せたらこう来ることが分かっていたからだ。余生は可愛いものに囲まれたい、と常々口にしている主は、こういった手合いのものに目がない。
 奥の手を披露したベルカントは、仕方なく頷いた。
「……陛下が政務に精を出すとお約束くださるなら、また作ってさしあげます」
「本当か!」
「ええ。なんならディオルクも揃いで作りましょうか」
 そう言った途端、セリクがうっと言葉につまる。
「あいつを……? あいつをルシュカと一緒に並べるのは癪だが、揃いで飾ったら可愛さは倍増だろうし……」
 なんだかんだで二人のことは認めているが、それでも最愛の弟をかっさらった親友に物申したい気持ちは未だにしっかり残っているらしい。
 ディオルクへの恨みと、可愛さ倍増との間で葛藤するセリクを後目に、ベルカントは執務机に書類の山を置いた。
「とりあえず、次になにを作るかは、陛下がこちらの山を片づけた後にお伺いしますので」
 悩むのは後で、と促すベルカントに、セリクが恨みがましい視線を向ける。
「お前は本当に、オレをこき使うのが上手いよな……」
「ご冗談を」
 自由奔放な主に振り回されているのは自分の方だ。ベルカントは肩を竦め、取り出した便箋にペンを走らせた。手紙の宛先は、もちろんディオルクとルシュカである。
 セリクが葛藤の末、可愛さ倍増の誘惑に負けるだろうことは、長年仕えてきたベルカントには自明の理である。
(こうなったら、ディオルクのマスコットも可愛いと言わせてみせる)
 妙なやる気に火がついたカーディアきっての器用な男は早速、手紙に新郎衣装の詳細を教えてほしい旨をしたためたのだった。

 ~J.GARDEN41フリーペーパー~

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